2013年6月23日は、東京都議会議員選挙でした。マスコミ各社から既報の通り、自民党が圧勝で第一党の座に返り咲きました。ざっくり言うと、躍進したのは自民党、共産党、みんなの党、惨敗したのは民主党、日本維新の会です。
(都議選 自民全員当選で圧勝 民主大敗 NHKニュースより)
2013東京都議会議員選挙結果(世田谷区)
わが地元世田谷区の結果を確認してみました。
有権者数は707,560、有効投票数は310,950、投票率は43.95%でした。
ちなみに、前回2009年は、有権者数700,304、有効投票数384,063、投票率54.84%だったようです。全体としても投票率が11%減とのことでしたからこんなものでしょう。
候補者名 | 政党 | 得票数 | 当落 |
---|---|---|---|
三宅 しげき | 自民党・現職 | 39,952 | ○ |
小松 ダイスケ | 自民党・新人 | 28,778 | ○ |
大場 やすのぶ | 自民党・現職 | 28,638 | ○ |
栗林 のり子 | 公明党・現職 | 24,878 | ○ |
中嶋 よしお | 公明党・現職 | 24,506 | ○ |
塩村 あやか | みんなの党・新人 | 23,621 | ○ |
里吉 ゆみ | 共産党・新人 | 22,541 | ○ |
西崎 光子 | 生活者ネットワーク・現職 | 21,503 | ○ |
山口 拓 | 民主党・現職 | 19,016 | × |
後藤 雄一 | 行革110番・元職 | 18,470 | × |
花輪 ともふみ | 日本維新の会・元職 | 17,553 | × |
関口 太一 | 民主党・現職 | 16,028 | × |
羽田 圭二 | 社民党・新人 | 12,948 | × |
えびさわ ゆき | 日本維新の会・新人 | 8,638 | × |
(東京都議会議員選挙(世田谷区選挙区)投開票状況 – 世田谷区から筆者作成)
定数8に対して、自民党3、公明党2、みんな1、共産党1、ネット1でした。現職7人のうち5人が当選。落選した現職はいずれも民主党です。ちなみに共産党は現職が勇退して後継指名した新人が当選しています。
共産党を除く新人は自民党の35歳とみんなの党の34歳と若手でした。民主党の現職も37歳と40歳でしたから、若年層の支持が壊滅した民主党から同年代の他党に移ったということのように見えます。
こうして分析してみると順当な結果なのだろうと思います。投票率が低くて番狂わせが起きにくかった結果とも言えます。
自民党圧勝、上位3位まで独占
自民党は立候補した3人が1~3位を独占しました。公明党も2人の候補が4,5位を占めました。要するに、国政における政権与党が圧倒的な勝利を収めたということです。
私も自民党候補小松ダイスケ氏の演説会に安倍総理が応援演説に来るのを見物に行きましたが、安倍人気は想像以上に盤石であるのを肌で感じていました。今回の都議選の結果は順当なものと考えます。
一方で今回は首都東京とは言え一地方選挙でありますから、地元固有の問題がほとんど議論されないことには疑問を感じました。前回2009年の都議選では新銀行東京や築地市場移転などが争点になっていたと記憶しています。これらの問題はこの4年間で特に進展していないにも関わらず、言及している候補者をまったく見なかったのは残念な限りです。
民主党惨敗、議席獲得ならず
前回3位まで独占した民主党は議席を獲得できませんでした。前回1位の関口氏が12位(下から3番目)、前回2位の山口氏は9位でした。前回3位の花輪氏は今回は維新から出馬で11位でした。
花輪氏は論外として、前回154,526票を集めた民主党が、今回は35,044票と1/5まで激減したのは悲惨の一言です。もはや壊滅的と言っていいでしょう。
取り立ててそれ以上の感想は持ちません。解党して改めて出直した方が個々人のためになるように思います。参議院選挙の投開票日である7月21日が、民主党最後の日になる可能性が濃厚ではないでしょうか。というかそれを期待しています。
えびさわゆき氏、断トツの最下位落選
個人的に若手女性候補2名(塩村氏、えびさわ氏)の去就に注目していました。結果としては、塩村氏は6位当選、えびさわ氏は最下位落選、と明暗がはっきりと出ました。
私が地元で観察していた感覚としても塩村氏はしっかりと伝統的な選挙活動を展開していた印象があります。私は選挙期間中の日曜日くらいしか地元にいなかったにも関わらず、何度か選挙カーが通るのを見掛けましたし、選挙チラシが投函されてたりもしました。
一方でえびさわ氏は選挙期間中にその存在を意識することはついぞなかったように思います。世田谷区も広いですから事務所の位置関係も多少影響するかもしれませんが、それにしても個人的にはやる気が感じられませんでした。
えびさわ氏と言えば、公示前に選挙参謀を名乗るネット系のコンサルらしき人が現れて、軽い炎上を経て、あっという間に記事を削除するという騒動がありました。
参考:ネット対策はいいけど、これって「公職選挙法違反」にならないのかな? – 想像力はベッドルームと路上から
参考:(cache) ある候補者の参謀になりました。ネット対策はこんな感じでやりました。 | More Access! More Fun!
確かに「都議選 世田谷」みたいなキーワードで検索すると、えびさわゆき氏の公式ブログが上から1~3位あたりには出て来ていましたので、SEOとしては十分に機能していたように思います。しかし結果は断トツの最下位落選でした。
もちろん色んな要因はあるんだと思います。日本維新の会がオワコン化して逆風になっていたし、若手女性候補枠では年齢や写真写りで相対的に不利な面もあったでしょう。場合によっては変なネット参謀に選挙資金を持ってかれたことで伝統的な選挙活動に回す資金が工面できなかった可能性もあります。
ネット選挙の解禁で低コストの選挙運動が実現できるかのような印象を持ちますけれど、やはり選挙は地道な顔が見える活動が重要なんだろうなぁと改めて感じました。ネット事情に無知な候補者などはネット選挙対応に資金を割かれて悲惨な結果になることもあり得るのかもしれません。
来月の参議院選挙が今から楽しみになって来ました。
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